続・のれんの非償却に関する議論
マネジメントのための経営財務情報『拝啓社長殿』2026年7月に開催された企業会計基準諮問会議において、「のれんの償却/非償却問題」に関する今後の方向性が示されました。検討の結果、のれんを一定期間にわたり償却する現行の会計処理の枠組みを維持し、のれんの非償却の選択制導入およびのれん償却費の計上区分変更については、これ以上検討を進めないことで合意されています。本稿では、2025年7月の検討開始から今回の合意に至るまでの主な動向を振り返ります。
2025/04/15 読了時間 4 分

2024年(暦年ベース、以下同じ。)のIPO市場は新規上場会社数が134社(TOKYO PRO Marketを含む、以下同じ。)と2023年の124社から10社の増加となりました。2025年は足元3月末までの新規上場会社数(執筆時点での予定社数)は26社となっています。
【表1】は市場別の新規上場会社数の推移を示したものです。2024年はグロース市場への上場が63社と前年から2社減少しましたがTOKYO PRO Marketへの上場は過去最高となる50社となり、市場全体としては前年同様にスタートアップ市場への上場が多く見受けられました。一方で東京証券取引所のTOKYO PRO Market除く上場廃止会社数は94社となり新規上場会社数80社に対し上場企業は初めての純減となりました。
【表2】は業種別の新規上場会社数の推移を示したものです。2024年は情報・通信業の上場が2023年の47社から12社減少し35社となりましたが、サービス業の上場は40社と、2023年の32社から8社増加しました。
(注)2025年は、3月末までの新規上場会社数(執筆時点での予定社数)/TPM:TOKYO PRO Market
※ 2022年3月以前の上場会社数は、東証一部はプライム市場、東証二部及びJASDAQスタンダードはスタンダード市場、マザースはグロース市場に含めて集計しています。
2024年は過去5年間でも時価総額順で上位に入る東京地下鉄㈱、キオクシアホールディングス㈱など含む初値時価総額1,000億円以上の大型銘柄6社が上場しました。なお、キオクシアホールディングス㈱は国内初の承認前提出方式(上場承認前に有価証券届出書を提出し必要な手続きを早期化する方式)を採用しての上場となりました。また、福岡証券取引所においては、新たに特定投資家等(プロ投資家)向けのFukuoka PRO Marketが新設され、2024年は1社新規上場しました。
2025年1月22日に東京証券取引所から「グロース市場の機能発揮に向けた足元の対応」が公表されています。グロース市場の上場会社は、高い成長可能性を実現するための事業計画及びその進捗状況を開示し、投資者から評価を得ながら、企業価値向上に積極的に取り組むことが期待されていますが、時価総額が低空飛行を続ける企業が多い状況が続いていることから、投資者からは、情報発信のより一層の充実が必要との指摘が見られています。上場準備会社においても、新規上場時の開示においては上場後の成長戦略に照らして、IPOをどのように活用しようとしているのか、その目的について記載のうえ、積極的に投資者に示していくことが期待されている点に留意する必要があります。
2026年7月に開催された企業会計基準諮問会議において、「のれんの償却/非償却問題」に関する今後の方向性が示されました。検討の結果、のれんを一定期間にわたり償却する現行の会計処理の枠組みを維持し、のれんの非償却の選択制導入およびのれん償却費の計上区分変更については、これ以上検討を進めないことで合意されています。本稿では、2025年7月の検討開始から今回の合意に至るまでの主な動向を振り返ります。
サプライチェーンを狙うサイバー攻撃の増加を受け、経済産業省は取引先を含むセキュリティ対策を統一基準で可視化する「SCS評価制度」の構築を進めています。今後は、価格・品質・納期に加えて、取引先のセキュリティ対策レベルが選定・継続取引の重要な判断材料となる可能性があります。本稿では、SCS評価制度の概要と、企業が今から取り組むべき準備のポイントを解説します。
経済産業省がストック・オプションなどの株式報酬の活用を奨励する一方で、会計検査院はストック・オプションに関する課税漏れの可能性を指摘する報告書を昨年10月に公表しました。これを受け、国税当局は、申告漏れの把握や税務調査を強化する方針を示しており、企業には適切な対応が求められています。
2025年のIPO市場は、新規上場会社数が110社と、前年の134社から減少しました。特にグロース市場では上場維持基準の見直しの影響もあり、上場数が大きく減少しています。一方で、TOKYO PRO Marketは引き続き高水準を維持しており、市場ごとに動向の違いが見られます。また、2026年は3月末時点で18社の上場が予定されており、今後の動向にも注目が集まります。
2023年(暦年ベース、以下同じ。)のIPO市場は新規上場会社数が124社(TOKYO PRO Marketを含む、以下同じ。)と2022年の111社から13社の増加となりました。2024年は足元3月末までの新規上場会社数(執筆時点での予定社数)は35社となっています。
2022年(暦年ベース、以下同じ。)のIPO市場は新規上場会社数が111社(TOKYO PRO Marketを含む、以下同じ。)と2021年の134社から23社の減少となりました。2023年は足元3月末までの新規上場会社数(執筆時点での予定社数)は25社で、昨年、申請を取り下げた2社が、当年、上場申請を行い上場しました。