近年、国際課税の分野において最も重要なトピックの一つが、グローバル・ミニマム課税(いわゆるPillar 2)です。 日本においても、2024年度税制改正により制度が導入され、日本親会社は海外子会社の実効税率を踏まえた追加課税(トップアップ課税)への対応が求められています。 本ニュースレターでは、日本親会社の視点から、特に重要となる以下の2点について整理します。 中国子会社の実効税率が15%を下回るかどうか トップアップ課税が発生した場合の日本側への影響
2026年4月1日に施行された法改正では、税務・労務・登記に関する制度の見直しが行われています。少額減価償却資産の特例や、グループ内取引の書類保存義務、女性活躍促進法改正による公表義務の拡大、住所等変更登記の義務化など、実務に関わる主なポイントを整理します。
近年、上場維持基準の厳格化を背景に、抵触リスクのある企業ではMBOによる非公開化や他社による買収に応じる動きが見られます。特に時価総額基準への対応が課題となる中、M&Aによる成長戦略が注目されています。本稿では、株式対価(株式交換・株式交付)を用いたM&Aの活用方法や両者の違いについて解説します。
In recent years, international tax authorities have intensified scrutiny of cross-border structures involving low-substance entities, commonly referred to as “paper companies.” Japan is no exception and such structures continue to be examined under existing anti-avoidance frameworks, including the “Controlled Foreign Company (CFC) regime and treaty-based anti-abuse rules.
2025年のIPO市場は、新規上場会社数が110社と、前年の134社から減少しました。特にグロース市場では上場維持基準の見直しの影響もあり、上場数が大きく減少しています。一方で、TOKYO PRO Marketは引き続き高水準を維持しており、市場ごとに動向の違いが見られます。また、2026年は3月末時点で18社の上場が予定されており、今後の動向にも注目が集まります。
グループ再編やM&Aにおいて、注意すべきリスクの一つが「間接譲渡課税」です。株式譲渡や組織再編成により移転の対象となる法人が一定の地域や条件に該当する場合、当該法人の所在地国外での株式譲渡であっても、株式譲渡益に対して譲渡された株式の発行法人が支配する法人の所在地国で課税となるケースがあります(間接譲渡課税)。本稿では、間接譲渡課税の仕組みと日本企業が多く進出するアジア圏において主に留意すべき国における制度概要について解説します。
黒田・前日銀総裁による2%のインフレ目標を目指した異次元緩和以来、植田・現総裁も「基調的な物価上昇率は2%に達していない」と判断されているようです。これに対し、今月号筆者の亀田制作・元日本銀行調査統計局長は、すでにインフレ局面入りをしており、これを踏まえた政策判断が必要とされています。今月号はこの観点から、日本経済の現状を分析して頂きます。
2026年4月は、人事・労務関連で企業実務に影響のある法改正があります。必ず押さえておきたい3つの改正事項について、概要と実務対応のポイントを解説します。
The FY2026 Tax Reform Outline (published Dec 12, 2025) introduces tighter documentation rules for intra-group transactions, affecting companies of all sizes. This measure specifically targets arbitrary pricing or lack of documentation for intra-group services (including IP transfers and loans), such as shared cost facilities.
国際ビジネスにおいては、明確なコミュニケーションと異文化理解に基づく信頼関係の構築が不可欠です。とりわけ移転価格税制の分野では、日本法人と国外関連会社との取引が検証対象となるため、移転価格コンプライアンスでは日本本社と海外子会社、あるいは海外本社と日本子会社との間での国境を越えた協力が必要です。本稿では、日本の税務調査において海外の企業グループメンバーが直面しやすい実務上の課題、日本の税務当局の特徴、ならびに本邦移転価格税制における近時の注目論点について解説します。
2026年1月1日、中国では「中華人民共和国増値税法」とその実施条例が施行されました。今回の制度整備は、まったく新しい税務ルールが突然始まったというよりも、これまで実務上運用されてきた増値税の考え方を、法律と実施条例の形であらためて整理し、明確にしたものといえます。日本本社の財務担当者としては、日中間の請求実務を一度落ち着いて見直すよいタイミングと捉えるのが実務的です。
「国家税務総局公告2026年第6号」国家税務総局による増値税納税申告の関連事項の調整についての公告 「財関税〔2026〕6号」財政部・税関総署・税務総局による海南自由貿易港における島内居住者消費向け輸入商品の「ゼロ関税」政策に関する通知 「財政部・税務総局公告2026年第11号」工業情報化部による「技術契約認定登録管理弁法」公布に関する通知 「財政部・税務総局公告2026年第13号」財政部・税務総局による増値税仕入税額控除等に関する事項の公告
適切に構築された財務モデルは経営上の意思決定において重要な役割を果たすものとなり得ます。しかし、財務モデルそのもの以上に重要となるのが、モデルをどのような構造でつくるのかを定義する「モデル仕様書(Model Specification)」です。本記事では、モデル仕様書とは何か、その重要性と作成時に押さえるべきポイントをわかりやすく解説します。
ニデックの牧野フライス製作所に対するTOBにおいて、証券会社の取締役が金融商品取引法違反容疑で逮捕されました。インサイダー取引規制に抵触するおそれは、身近なところに潜んでいます。本稿では規制の概要と注意点を整理します。
2025年12月に日本銀行は政策金利を0.75%程度に引き上げました。「金利のある世界」への環境変化を「財務リスク」ではなく、「ビジネスモデル変革の好機」と捉え直す経営の指針を紹介します。
増値税課税政策が適用される輸出貨物 1. 輸出企業が輸出、または輸出とみなされる行為を行ううち、国務院の決定に基づき財政部および国家税務総局が明確に輸出還付(免税)を取消した貨物 (※来料加工による再輸出貨物、落札機電製品、指定原材料、特殊区域へ供給される水・電気・ガス、海洋工程構造物は含まない。)
