続・のれんの非償却に関する議論
マネジメントのための経営財務情報『拝啓社長殿』2026年7月に開催された企業会計基準諮問会議において、「のれんの償却/非償却問題」に関する今後の方向性が示されました。検討の結果、のれんを一定期間にわたり償却する現行の会計処理の枠組みを維持し、のれんの非償却の選択制導入およびのれん償却費の計上区分変更については、これ以上検討を進めないことで合意されています。本稿では、2025年7月の検討開始から今回の合意に至るまでの主な動向を振り返ります。
2025/06/17 読了時間 3 分

東京都カスタマー・ハラスメント防止条例が2025年4月1日より施行されました。カスハラというと消費者と企業との関係を思い浮かべがちですが、いわゆるB to Bの関係についても企業の対応が注目されています。
条例の施行に伴い、ガイドラインと対応マニュアルも策定・発表されており、東京都産業労働局が運営する「TOKYOはたらくネット」(2025年6月17日取得)より入手可能です。
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①ハラスメントの内容に関する事項 |
カスハラ禁止の趣旨、用語の定義、行為類型、正当なクレームについて |
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②顧客・就業者・事業者それぞれの責務 |
ハラスメントに係る問題に対する関心と理解を深めること・防止策への協力(三者共通)、必要かつ適切な措置を講ずること(事業者) |
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③都の施策 |
責務に則り、情報提供・啓発教育・相談助言を実施する |
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④事業者が取るべき措置 |
基本方針の周知、相談体制の整備、マニュアル作成、就業者の安全確保、教育研修、再発防止取組など13の事項 |
東京都が策定した対応マニュアルは各団体共通という位置づけです。これをベースに業界別のマニュアルが定められ、さらに企業別のマニュアルが定められることが望ましいとされています。
ガイドラインの内容に呼応するように、①を総論として記述後、④についてより具体的な内容が{未然防止・発生時対応・発生後対応・企業間取引の場合}とシーン別に記載され、最後に公的な相談窓口や関係法令が記載されています。
東京都に先駆けて、2022年2月には厚生労働省からも『カスタマーハラスメント対策企業マニュアル』が発行されています。この中ではカスハラを明確に定義することはできない、とされていますが考え方は記載されています。また組織体制や初期対応のポイント、社内教育、取引先企業とのトラブルにも触れており、都条例を始めとする考え方の参考になったと推測されます。
2025年4月1日には、東京都以外にも北海道・群馬県・群馬県嬬恋村・三重県桑名市でカスハラ防止条例が施行されています。桑名市の条例では企業名公表などの罰則が同種の条例で初めて定められており、検討中の自治体への影響が予想されます。
ハラスメント対策は法令順守という観点のみで実施することではなく、近年目にする機会が増えたビジネスと人権という観点から取り組むことも大切です。国連で「ビジネスと人権に関する指導原則」が採択されたことをきっかけに、企業に対する人権尊重の責任が国際的に認識されるようになっています。このような中でハラスメント対策をおざなりにすることは企業の社会的責任(CSR)や持続可能な経営の観点からも好ましくないと言えるでしょう。
2026年7月に開催された企業会計基準諮問会議において、「のれんの償却/非償却問題」に関する今後の方向性が示されました。検討の結果、のれんを一定期間にわたり償却する現行の会計処理の枠組みを維持し、のれんの非償却の選択制導入およびのれん償却費の計上区分変更については、これ以上検討を進めないことで合意されています。本稿では、2025年7月の検討開始から今回の合意に至るまでの主な動向を振り返ります。
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