買収した法人がグループ通算制度の加入時期の特例を適用した場合の留意事項
ADVISORY INSIGHTS M&A税務2020年4月1日以後開始事業年度から、連結納税制度はグループ通算制度へ移行しました。加入時期の特例が見直され、加入日を翌会計期間初日とすることが可能となり、加入を遅らせる期間は最大1年に延長されています。加入時期の特例を適用した場合、完全支配関係発生日と加入日が乖離するケースも生じ得ます。本稿では、制度変更に伴う取扱いの違いを踏まえ、実務上留意すべき事項を整理します。

国税庁は、令和5年5月30日、「ストックオプションに対する課税(Q&A)」を公表しました。その中で、近年導入が進んでいた信託型ストックオプションに関する税制上の取扱いについて、権利行使時に給与所得として課税する旨の見解を明らかにしています。信託型ストックオプションについては、これまで新株予約権の権利行使時ではなく、新株予約権の権利行使により取得した株式の譲渡時に、譲渡所得として課税される考え方が一般的に取られてきました。今回、国税庁の見解が明らかにされたことで、導入企業における対応や、今後の導入における留意が必要になると考えられます。
2020年4月1日以後開始事業年度から、連結納税制度はグループ通算制度へ移行しました。加入時期の特例が見直され、加入日を翌会計期間初日とすることが可能となり、加入を遅らせる期間は最大1年に延長されています。加入時期の特例を適用した場合、完全支配関係発生日と加入日が乖離するケースも生じ得ます。本稿では、制度変更に伴う取扱いの違いを踏まえ、実務上留意すべき事項を整理します。
M&Aにおける法人株主の株式譲渡では、事前配当と株式譲渡を組み合わせて譲渡益を圧縮し、タックスメリットを得るスキームがよく検討されます。本稿では、内国法人を株主とする場合における自己株式取得を用いた「事前配当+株式譲渡スキーム」における税務上の留意点を解説します。
令和4年4月1日以降開始事業年度からグループ通算制度が開始しています。グループ通算制度では、「投資簿価修正」規定が設けられており、グループ通算制度を適用している法人が通算子法人をM&Aにより通算グループ外に譲渡する場合、税務上はその子法人の譲渡時における簿価純資産をその子法人株式の譲渡原価として株式譲渡損益を計算することとされています。これは通算子法人株式の譲渡による利益や損失の二重計上の防止等の観点、特に通算子法人株式の意図的な譲渡損計上による租税回避行為を防止するため設けられた規定です。一方で、通算子法人株式の取得価額に企業買収時のプレミアム相当額が含まれている場合、そのプレミアム相当額を譲渡原価として損金算入する機会が失われることが実務上疑問視されており、令和4年税制改正において投資簿価修正の特例として一定の金額をその通算子法人の簿価純資産価額に加算できる措置が設けられています。本稿ではその改正の概要について解説します。