2018年1月5日
年頭のご挨拶
新年あけましておめでとうございます。
昨年末はニュースや新聞でビットコイン、リップルといった仮想通貨の乱高下が大きな話題として取り上げられました。また、AIやIoTの日々の進歩や将来性についても紙面を賑わせました。経済を取り巻く環境はさらに複雑化し、その不確実性は高まるばかりです。
私どもの監査業界におきましては、大手電機メーカーにおいて連結子会社の減損問題から監査意見を適時に表明できないという事態が生じ、親会社監査人としてグループ監査のむずかしさが浮き彫りになりました。
加速するグローバル化の大きな波の中で、国境をまたぐM&Aや取引は増加し、企業リスクはそれに伴い大きくなります。このような中で私どもとしては、企業の健全な発展のために、資本市場の信頼性の確保を通じ投資家を保護しなければなりません。この目的を達成するためには、今まで以上に監査品質の向上に努める必要があります。また、資本市場の育成という観点からIPOの支援業務に積極的に取り込むことで経済の活力を生み出す一端を担いたいと考えております。
さらに、働き方改革の推進として、職業専門家として適切な意思決定を行うためには、時間的精神的ゆとりを持つことが重要であり、そのためには従来の仕事の進め方を見直し、一人ひとりの生産性を高め、パートナー・職員が一体となって従来とは違う働き方を追求する必要があります。そして新たに生まれたリソースを専門家の育成及びICTを含めた投資に振り向けたいと考えています。
これらの遂行には、一定の規模が必要であることを常々実感しておりましたが、幸いにして昨年、優成監査法人との合併に関する話が持ち上がり、「日本から発信する会計ファーム」を作るという思いを共有し、基本合意を締結することができました。本年はその実行の年であり、新生「太陽」のスタートの年となります。もちろん、合併それ自体が目的ではなく、社会が期待する監査実施体制の構築、監査品質の更なる向上を基礎にして、日本から海外に積極的に発信するとともに、我が国企業の海外展開と地域社会の発展に貢献していく所存です。
今後とも、皆様のご支援・ご鞭撻を賜りますことをお願い申し上げるとともに、皆様の益々のご健勝とご活躍を祈念しつつ、年頭のご挨拶とさせていただきます。
太陽有限責任監査法人 総括代表社員(CEO) 山田 茂善