2017年1月5日
年頭のご挨拶
新年あけましておめでとうございます。
昨年は、英国の国民投票により欧州連合(EU)離脱が選択され、米国大統領選では現状に不満を持つ層の支持を得たトランプ氏が大統領選に勝利しました。国内においても政党の支持を受けない小池氏が東京都知事として誕生するなど、いずれも現状維持ではなく改革を志向する側の勝利でした。2017年は、その流れの中で大きな変革の年となるのではないでしょうか。
私どもの業界に目を移しても、昨年は、東芝事件などの会計不祥事によって監査の信頼性が揺らいだことから、社会からの信頼回復に取り組んだ1年であり、年末には「監査法人の組織的な運営に関する原則」(監査法人のガバナンス・コード)(案)も公表されました。このような中で、会計士の不足、長時間労働の是正、監査品質の向上、といった複合的な課題への対応を迫られております。すなわち、私どもの業界も現状維持は許されず、変革が求められているといえます。
このような状況を踏まえ、私どもとしては、変化する監査環境に適応していくことを組織構成員に求めていきます。そのためには、組織構成員一人ひとりの「意識改革」が重要となります。意識改革を促すため、中長期的な人材育成方針として、①ガバナンス・コードに従った経営機関を担うパートナーの経営力向上、②監査パートナーが社会の期待を再認識しリーダーシップを発揮するための能力向上、③日常の目的意識の明確化による監査職員の活力向上、をテーマに取り組んでいきたいと考えております。私どもは、準大手法人という規模であるがゆえにスピード感をもってこれらの施策に対応できると確信しております。
このような変革に加え、監査法人としての業務の公共性を再確認することで、監査品質のより一層の向上に努めてまいります。
今後とも、より一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。
太陽有限責任監査法人 総括代表社員(CEO) 山田 茂善