財務モデリングの基本5-M&Aモデルとプロジェクトファイナンスモデルの違い(後編)
プロジェクトファイナンス(PF)における財務モデルの特徴を、M&A等のトランザクションモデルとの比較を通じて解説します。PFモデルは多角的なステークホルダーの共通基盤であり、ノンリコース性を前提としてCFADSやDSCR等の指標をもとに借入可能額(Debt Sizing)や返済パターン(Debt Sculpting)を直接モデル上で算定する点に構造的な違いがあります。
2021/04/01 読了時間 1 分

前回、執筆した記事の「国際評価基準審議会(IVSC)の動向から見るバリュエーション実務の課題〜評価実務を巡る課題と評価資格制度導入による今後の展望〜」では、IVSC は、リーマンショックを契機に従前より存在した国際評価基準(IVS)の質を向上させるべきとの要請が高まったことから、国際的に評価の質を上げる活動を加速し、国際評価基準(International Valuation Standards: IVS)として IVS2017 を公表し、その後、IVS は、2020 年 1 月 31 日から適用される基準を公表してからは、毎年、基準を見直す方針をとっていることを説明しました。
今回は、現時点(2021 年 2 月 25 日)における最新版の IVS である 2020 年 1 月 31 日から適用されている基準の構成について解説した上で一般基準の概要を解説します 。
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プロジェクトファイナンス(PF)における財務モデルの特徴を、M&A等のトランザクションモデルとの比較を通じて解説します。PFモデルは多角的なステークホルダーの共通基盤であり、ノンリコース性を前提としてCFADSやDSCR等の指標をもとに借入可能額(Debt Sizing)や返済パターン(Debt Sculpting)を直接モデル上で算定する点に構造的な違いがあります。
財務モデルはさまざまな場面で使われます。その中でも「M&Aトランザクションモデル」と「プロジェクトファイナンス(PF)モデル」は、似ているようで設計思想が大きく異なります。違いは、前提条件、資金の見方、重視する指標、リスクの捉え方にあります。本稿では2回に分けてその違いを解説し、第1回では、PFの基本的な仕組みと特徴、財務モデルの役割や構築上のポイントを紹介します。
財務モデルを構築する際、誰もが一度は直面するのが「循環参照」の問題です。計算がループしてしまい、Excelにエラーメッセージが表示されると、モデルの信頼性が揺らぎかねません。本稿では、プロフェッショナルな財務モデリングにおいて、循環参照がなぜ起きるのか、そしてどのように解決すべきかを解説します。