令和4年4月1日以降開始事業年度からグループ通算制度が開始しています。グループ通算制度では、「投資簿価修正」規定が設けられており、グループ通算制度を適用している法人が通算子法人をM&Aにより通算グループ外に譲渡する場合、税務上はその子法人の譲渡時における簿価純資産をその子法人株式の譲渡原価として株式譲渡損益を計算することとされています。これは通算子法人株式の譲渡による利益や損失の二重計上の防止等の観点、特に通算子法人株式の意図的な譲渡損計上による租税回避行為を防止するため設けられた規定です。一方で、通算子法人株式の取得価額に企業買収時のプレミアム相当額が含まれている場合、そのプレミアム相当額を譲渡原価として損金算入する機会が失われることが実務上疑問視されており、令和4年税制改正において投資簿価修正の特例として一定の金額をその通算子法人の簿価純資産価額に加算できる措置が設けられています。本稿ではその改正の概要について解説します。

ADVISORY INSIGHTS フォレンジック&サイバー
第24号「不正調査のアプローチ手法と調査手法 後編」において、不正調査におけるインタビューの進め方の概要をご説明しました。本稿では、不正調査において不可欠な手続であるインタビューについて、より詳しくご紹介します。不正調査におけるインタビューには、①通報者からの聞き取り、②不正に直接関与していない関係者からの情報収集、③不正に関係していると疑われる者から自白の裏付けを取る、などいくつかの局面がありますが、本稿では特に③を中心とした内容をご説明します。
ニュースレター購読
税務・会計・監査・アドバイザリーに関わる最新のニュースをお届けします。