市場監督管理部門が法治理念を深化するため、法律法規の整備に継続的に注力し、2022年3月1日から、《市場主体登記管理条例》及び《実施細則》(以下『新登記条例』と略します。)が正式に有効となりました。市場主体とは「中国において営利を目的として経営活動に従事する自然人、会社、非会社企業法人、パートナーシップ企業及び外国会社の分支機構(支店・駐在員事務所)等」が含まれます。それに伴い、《会社登記管理条例》、《企業法人登記管理条例》、《パートナー企業登記管理弁法》、《農民専業合作社登記管理条例》、《企業法人法定代表人登記管理規定》も廃止されました。中国では、会社、企業法人など異なる主体ごとにそれぞれ登記手続きが存在していたものを、『新登記条例』として統一し、手続きの不統一を解消しました。外商投資企業の多くは有限会社として、《会社登記管理条例》の手続きによりましたが、今後は『新登記条例』が適用されます。 『新登記条例』の特徴は、電子化・オンライン化による利便性の向上、一時休業制度、簡易抹消制度の導入があります。
中国に進出している日本企業の課題の1つとして、中国子会社の不正防止が挙げられます。海外子会社の不正は日本本社から発見しづらく、有効な予防措置を講じることは非常に困難で、頭を悩ませている企業が多いのではないかと思います。 文化の違い、商習慣の違い、考え方の違い、言語の問題など、不正が発生してしまう原因は様々あると考えられます。日本本社としては、常に把握し、発生を防止しようとしますが、いくら調査しても結局は全容解明できなかったということが多いのではないかと思われます。
太陽グラントソントン・アドバイザーズは、中国国内外の消費拡大を日本企業が取り込むための生産拠点として広東省仏山市三水区を紹介する「粤港澳大湾区(グレーターベイエリア)佛山市三水区 海外プロモーション日本連絡事務所」(略称:佛山市三水区 日本連絡事務所)を2022年2月に本社内(東京都港区)に開設しました。
中国の国家税務総局は、税収情報管理システム「金税工程」を逐次更新し、2013年に導入した「金税工程三期」(通称「金税三期」)よりもさらに機能を拡張した「金税工程四期」(通称「金税四期」)を2021年に導入しました。これらを含む中国での徴税環境の変化や注意点などについてご紹介します。
中国における事業撤退については、煩雑な手続きなど、困難であるというイメージを持たれる方も多いと思います。法人の清算を完了するためには税務登記抹消やその他部門での登記抹消を行った後に工商管理業務を管轄する市場監督管理部門の登記抹消を行うことになりますが、特に、税務登記抹消に先立つ税務調査などが難関となるケースがありました。しかし、清算手続きについては年々手続きが簡素化されてきています。
中国では、企業に発生した資産損失は、所定の手続き及び要求に従い主管税務機関に対し「専用項目報告書」を申告した後に限りこれを損金算入することができるとされてきましたが、その提出が必要なくなりました。以下では売掛金などの債権に対し、損金算入の条件や必要な資料についてご紹介させていただきます。
中国では1993年よりインボイス方式の増値税を導入いたしましたが、導入当初、偽造インボイスの横行により、深刻な税収難を経験しました。とりわけ輸出税額の不正還付により、沿海部では税収を上回る還付が必要になり、還付率を引き下げざるを得ない状況となりました。その後中国当局は金税システムの導入など、不正防止対策を講じてまいりましたが、このような経験は、これからインボイス制度を導入する日本にとっても参考にすべきと思われます。 本年5月28日、中国国家税務総局(日本の国税庁に相当)が記者会見を開き、2018年8月から全国範囲で展開している取締りが功を奏し、本年4月末までの期間中、増値税に係る違法行為で37万社強の企業を摘発し、24,000人以上の容疑者に対する強制措置を取り、また5,000人近くの容疑者に自首させたと発表しました。 本ニュースレターは、このような増値税に係る取締りのポイント及び関連法令に違反する際の罰則について紹介します。
令和5年10月1日以降、複数税率に対応した消費税の仕入税額控除の方式として適格請求書等保存方式(いわゆるインボイス制度)が導入されます。それと比較し、1993年12月13日以降、《中華人民共和国増値税暫定条例》の実施に伴い、中国における増値税発票制度が導入されました。そのうち、増値税専用発票の仕組みは日本のインボイス制度の仕組みが類似しているため、下記は中国における増値専用発票の概要、増値税専用発票の発行時点、納税義務発生時点などについて解説します。
昨年から続くコロナウイルス感染拡大により、海外への駐在員派遣の方針転換を検討している日系企業が増えています。海外子会社への駐在員など出向者の人件費を、出向元である親会社と出向先である子会社でどう負担するか検討するにあたっては、税務上のリスクについても考慮が必要です。
本年6月1日、中国の第13期全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会第29回会議において「中華人民共和国印紙税法」(以下、「印紙税法」)が採択・公布されました。これにより、これまで30年余りの歴史を持つ「中華人民共和国印紙税暫定条例」(以下、「暫定条例」)は立法化により「法」に格上げされることになりました。新税法の施行日は、2022年7月1日となっています。 本稿では、税法として立法化された印紙税について解説します。
中国において、グループ会社は事業拡大とともに、グループの資金の全体最適の目指すことが目的のため、各関連会社(子会社に限らず、持分法適用会社も参加することが可能)の持つ余剰資金をグループに集約し、キャッシュプーリング体制の導入が進んでいます。中国に複数の子会社・関連会社を有する企業グループにおいては、資金余剰がある関連会社A社と資金不足が生じている関連会社B社が存在する場合、中国における中核会社に資金を集め、キャッシュプーリングの仕組みを用いて、グループ内で資金を融通することにより、利息支出の企業グループ外への流出を防ぐことができます。
中国の個人所得税法において、2022年1月以降、2つの優遇措置が廃止されます。1つは外国国籍者に対する住宅手当、子女教育費などの免税手当の廃止、もう一つは賞与の税額計算に関するものです。これらの廃止により個人所得税額が大きく増加するケースが多くなることが想定されます。本稿ではケースを用いて、廃止後の負担増加額を解説します。
1994年の税制改革に伴い、中国では金税工程が開始されました。金税工程とは、中国の税務情報管理をシステム化、ネットワーク化するプロジェクトです。2020年11月、中国国家税務総局は金税四期工程の落札者を募集し、2021年1月には、落札したプロジェクトが公告され、金税四期で実現しようとしているプロジェクトの概要が次第に明確になってきました。
2019年1月1日、国際租税協力(経済的実体)法(The International Tax Co-operation (Economic Substance) Law)が施行されました。同法は、BVI等に設立された事業体に高い水準の経済的実体を維持することを求めています。経済的実体を維持できない企業は、罰金や刑事上の処罰が課される可能性があり、最終的には、所在国・地域の会社登記が抹消される場合もあります。 このような状況下において、BVI等の子会社が経済的実態を維持できないと判断し、撤退する日本企業が続出しています。 今回は、BVI等の持株会社を経由し中国本土に事業会社を保有する日本企業の、日本・中国・BVIの三か国間の税務上の取扱いについて、事例を基に解説します。
中国では発票(請求書兼領収書)の電子化が進んでいます。日系企業も、電子化に対応する必要がありますが、これまでの煩雑な作業の合理化やリスクマネジメントの水準を高めるための好機としてとらえることも可能であると思われます。
日本の過少資本税制は、内国法人がその国外支配株主から資本持分の3倍を超える借入を行う場合に、支払う負債の利子の損金算入を制限することによって、内国法人租税回避行為を防止するための制度です。 日本のみならず、欧米やアジア諸国においても、同様の制度が設けられています。今回は、中国と日本の過少資本税制の相違点について解説します。
