政府は、2022年を「スタートアップ創出元年」とし、各種政策を打ち出してきました。しかし、米国民間調査会社が発表した2023年世界の都市別スタートアップ・エコシステムのランキングでは、シリコンバレーが1位、ニューヨーク、ロンドンが2位、北京が7位、上海は9位。一方、2022年に12位だった東京は15位と順位を下げています。スタートアップを創出するための好循環を実現するためには、大企業によるスタートアップのM&A、創出、協業の促進および、高成長のスタートアップの経験者がアントレプレナーやエンジェル投資家となる好循環が必要であり、成長資金の強化のためスタートアップ・エコシステムの育成に不可欠な法律・税制等の早急な制度面の整備が求められます。
2023年10月1日よりインボイス制度が開始しています。このインボイス制度の導入に伴い、事業者は様々な対応が必要となりますが、今回はその中でも外資系企業におけるインボイス対応について、整理してみました。
OECDは、2023年7月に発表した第2の柱に関する文書 で、第2の柱を構成するルールの一つである租税条約の特典否認ルール( Subject to Tax Rule、以下「STTR」)のモデル条約及びそのコメンタリーを示しました。また、10月には制度導入のための多国間協定(STTR MLI)が公表され、署名の受付が開始されました。
OECDは、2023年7月に発表した第2の柱に関する文書 で、第2の柱を構成するルールの一つである租税条約の特典否認ルール( Subject to Tax Rule、以下「STTR」)のモデル条約及びそのコメンタリーを示しました。また、10月には制度導入のための多国間協定(STTR MLI)が公表され、署名の受付が開始されました。
経済産業省は「令和2年度税制改正に関する経済産業省要望」で過去に行われた大規模なTOBにおいて海外では株式対価又は混合対価が活用され、大規模かつ戦略的な M&Aが行われている一方で、日本ではそのほとんどが現金対価という調査結果を公表しています。日本で株式対価又は混合対価による M&Aが行われない理由の一つとして後述する組織再編の制度上の障壁があります。2021年3月にM&A促進のため会社法改正により株式交付制度が創設され、その制度上の問題点を解消する枠組みとなっています。他方で、当制度を利用した節税スキームが横行したため令和5年度税制改正により 2023年10月1日以降に行われる一定の取引が適用除外とされています。本稿では株式交付制度について税制の観点から概説します。
政府が掲げる「スタートアップ育成5か年計画」に基づき、2023年4月にスタートアップ関連税制が整備されました。主な改正は次のとおりです。それぞれの概要、留意点を説明します。
大企業だけでなく、中小企業の海外進出が進む一方で、国際税務の大きな改正が相次いでいます。本書は、課税リスクの管理のために、複雑な国際税務の諸制度を整理・解説しています。
10月1日のインボイス制度開始にあたり、原則 として、仕入税額控除を行うには取引先から交付を受けたインボイス(適格請求書)の保存が必要となりますが、インボイスの交付が受けられない場合には帳簿のみの保存で仕入税額控除が可能です。
国税庁は2023年3月30日に「租税条約における「利得の分配に係る事業年度の終了の日」の取扱いについて」を公表しました。先般、国が敗訴した令和5年2月16日東京高裁判決令和 4年(行コ)第72号を受けたもので、分割型分割を事由としたみなし配当がある場合、租税条約で適用される軽減税率の判定について、株式の保有期間要件の取扱いを変更したものです 。
政府は、スタートアップへの投資額を、2021年の8,000億円規模から2027年度にはその10倍を超える規模(10兆円)とする目標を掲げています。2022年11月に「スタートアップ育成5か年計画」を閣議決定し、スタートアップへの投資額の目標を実現するために、①スタートアップ創出に向けた人材・ネットワークの構築②スタートアップのための資金共有の強化と出口戦略の多様化③オープンイノベーションの推進を柱として推進していくことを掲げました。
令和5年度税制改正により、令和6年4月1日以後開始対象会計年度から、国際最低税額に対する法人税(OECDのBEPS 2.0グローバル・ミニマム課税の一つである所得合算ルール(Income Inclusion Rule:以下「IIR」))が適用されます。この制度は、連結売上高が7億5千万ユーロ(約1100億円)超の多国籍企業グループ等を対象とし 、外国子会社所在地国の実効税率が15%未満の場合に、15%に至るまで最終親会社所在国等で上乗せ課税する仕組みです。 タイでは、タイ投資委員会(Board of Investment:以下「BOI」)による投資優遇制度がありますが、この制度の恩典を受けると、実効税率が15%未満となるため、最終親会社所在地国等において15%まで上乗せ課税されてしまうとの問題が指摘されておりました。BOIは2023年5月16日に、グローバル・ミニマム課税の影響を緩和することを目的とした、タイにおける実効税率を引き上げるための新たな救済措置を公表したため、ご紹介します。
国税庁は、令和5年5月30日、「ストックオプションに対する課税(Q&A)」を公表しました。その中で、近年導入が進んでいた信託型ストックオプションに関する税制上の取扱いについて、権利行使時に給与所得として課税する旨の見解を明らかにしています。信託型ストックオプションについては、これまで新株予約権の権利行使時ではなく、新株予約権の権利行使により取得した株式の譲渡時に、譲渡所得として課税される考え方が一般的に取られてきました。今回、国税庁の見解が明らかにされたことで、導入企業における対応や、今後の導入における留意が必要になると考えられます。
軽課税国への利益移転への対抗(第2の柱)を背景として、令和 5年度税制改正で、外国子会社合算税制( CFC税制)も簡素化する動きがあり、特定外国関係会社の会社単位合算課税の免除基準となる租税負担割合を 30%から 27%へ引下げ、また一定の部分対象外国関係会社に対する添付書類の要件が緩和されることとなります。 CFC税制は平成 29年に抜本改正されて現在に至りますが、税制改正に伴う留意点を簡易的にご紹介します。
