2026年4月法改正の概要と実務対応ポイント
社会保険労務ニュースレター2026年4月は、人事・労務関連で企業実務に影響のある法改正があります。必ず押さえておきたい3つの改正事項について、概要と実務対応のポイントを解説します。

新型コロナの重症化率は下がった一方で、後遺症に悩む人は増えています。後遺症は、年齢や持病の有無、感染時の重症度、変異株の種類に関係なく、誰にでも起こり得る問題です。後遺症に悩む従業員が治療と仕事を両立できるように、職場ができる支援について、新型コロナ後遺症ポータル(東京都保健医療局, 2025年11月25日取得)で紹介されている内容を中心に確認していきます。
職場にて適切な支援を行うために把握しておくべき後遺症の特徴として、以下が挙げられます。
治療を経て日常生活が可能になった従業員が職場復帰する際には、仕事によるストレスや体力的な負担に配慮した支援が職場に求められます。具体的に職場に求められる配慮は下記になります。
なお、業務上の配慮希望は本人から申出を行うことが原則になるため、上司や人事労務担当者など、申出先(相談窓口)を明確にして周知徹底を図ることが重要です。
また、前述の通り症状が多彩で個人差も大きく、必要な配慮も人により異なるため、上記1.のような明らかに健康を害する恐れがあるものへの配慮を除き、本人の希望を聞きながら職場で実施可能な配慮を構成することも重要になります。より適した配慮となるように産業医から意見を聴くことも有効です(産業医がいない場合は、地域産業保健センターへ相談することもできます)。
加えて、職場で罹患後症状への理解を深める必要もあります。例えば「労作後倦怠感」の症状のある人には、活動と休息を交互に取り、無理な運動を避けることが必要ですが、周囲の理解がないと怠けていると誤解されることがあり、また励ましの言葉も逆効果になる場合があります。
さらに、業務調整にあたっては、同僚との業務量のバランスにも注意が必要です。体調が悪化しない範囲で無理をさせないことは大前提ですが、一人だけ負担が軽すぎると職場の公平感を損ね、本人の長期的な就業継続にも影響を及ぼす可能性もあります。職場全体で協力しながら、無理のない業務調整を行い、公的・研究機関が発信する最新情報を参考に対応を進めることが求められます。
インフルエンザなどの他の感染症と異なり、新型コロナに職場で感染したことが明らかな場合は後遺症も含め労災給付の対象になります。これは5類移行前の特別措置が今も続いているためです。
ただし、デスクワーク従事者の感染が業務によると認められるには、職場で流行していたことや、家庭や友人に感染者がいないことなど、職場での感染と考えられる根拠が必要になります。5類移行に伴い、現在は認定が厳しくなっているため、事前に労働基準監督署に確認することを推奨します。
2026年4月は、人事・労務関連で企業実務に影響のある法改正があります。必ず押さえておきたい3つの改正事項について、概要と実務対応のポイントを解説します。
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