2026年1月、金融審議会「サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するワーキング・グループ(WG)」より、最新の報告書が公表されました。サステナビリティ開示・保証制度は東京証券取引所プライム市場上場企業を主な対象としていますが 、開示にあたってはバリューチェーン全体のリスクや機会を評価することが重要視されています。そのため、開示が義務化されるプライム市場上場企業だけでなく、それらの企業と取引のある企業に対しても、温室効果ガス(GHG)排出量(Scope 3)をはじめとする情報の提供が求められる可能性があります。
2024年3月に日本のサステナビリティ基準委員会(SSBJ)からサステナビリティ開示に関する公開草案が公表されました。一定の時価総額以上の上場企業への適用が検討されています。上記公開草案は、国際的な比較可能性を確保する観点から、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)の公表基準と同等の内容とされています。このため、先行するISSBの基準を取り上げ、解説します。
ESGを取り巻く昨今の環境は、不正発生リスクが高い状況と言えます。ESGに係る不正・不祥事を予防・発見するには、サステナビリティ情報開示に関する内部統制の整備と内部監査が有効です。
「経済財政運営と改革の基本方針2023」(以下、「基本方針」とする。)が令和5年6月16日に閣議決定されました。基本方針では、科学技術・イノベーションの推進による経済成長を基本戦略の一つと位置付けています。その中でもGX(グリーン・トランスフォーメーション)は中心的な取り組みの一つとされています。GXの理解を深めることは、今後の技術トレンドや最先端の研究開発動向を理解することにつながり、注目すべきテーマといえます。
欧州で企業サステナビリティ報告指令(CSRD)が発効しました。CSRDは欧州の規制ですが、制度的にも、また開示内容からも、日本の本社の関与が欠かせません。
東証が2023年1月末に取りまとめた資料の中で、継続的にPBR(株価純資産倍率)が1倍割れの会社に対し、改善に向けた方針、具体的な取り組みと進捗状況の開示への強い要請を示しました。多くの上場企業にとって、資本効率性の向上、株価の上昇など企業価値向上が必須の状況下で、企業価値創造への一手として、サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)が注目されています。
人権デュー・ディリジェンス(人権DD)という言葉がここ2~3年で知られるようになりました。これまで人権DDは強制力のないソフトローに基づく取組みであり、多くの企業は趨勢を見守っていました。しかしながら、欧米を中心に人権DDの実施を強制する法規制の整備が進み、2022年9月には日本政府が「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」を公表するなど日本企業にとっても人権問題は他社ごとではなくなりつつあります。
岸田政権以降、「新しい資本主義」というフレーズを耳にします。「経済財政運営と改革の基本方針2022」(令和4年6月7日 閣議決定 以下、「基本方針」という。) に新しい資本主義の考え方や重点分野が記載されており、今後の我が国の重点政策や技術トレンドが見えてきます。
産業構造の急激な変化、個人のキャリア観の多様化など、企業を取り巻く環境が大きく変わる中、「人的資本経営」が世界で注目されています。経営者は「当社は人材を大切にしている」と言うでしょう。しかし、いま期待されるのは、人材戦略を経営戦略の中核に据え、人材の価値を最大限に引き出し、企業価値向上に繋げる行動力です。
新型コロナの影響で延期されたCOP26(第26回国連気候変動枠組条約加盟国会議)が昨年10月グラスゴーで開催されました。会議には約130か国が参加し、2030年の気温上昇を産業革命以前に比し1.5度未満に抑えるため、二酸化炭素等の温室効果ガスの排出削減強化が合意されました。日本では、一昨年10月に、2050年までに温室効果ガスのネット排出をゼロとすることを宣言しています。 カーボン・ニュートラルの言葉を聞かない日はありませんが、各国の思惑の違いから、その世界的実現は容易ではありません。今回は、東京金融取引所・木下信行社長に、カーボン・プライシングで立ち遅れたわが国における自主的カーボン市場の活性化について解説して頂きます。
成長分野における研究開発や技術革新を国家が支援し、国際競争力を高めようとする動きが諸外国において顕著になってきています。我が国においても、「経済財政運営と改革の基本方針 2021」(令和3年6月18日閣議決定、以下、「基本方針」とする。)が公表され、グリーン社会、デジタル化、地方創生、少子化対策の4つを成長戦略の柱としています。基本方針を別な視点で捉えると、官民連携というテーマが見えてきます。
IFRS 財団評議員会は、2021年4月30日に、IFRS サステナビリティ基準を設定する国際サステナビリティ基準審議会を設立するための IFRS 財団定款の修正案を公表しました。
SDGsを経営に取り込む積極的な姿勢が ESG投資を呼び込み、外部評価につながる時代、注目度は 増すばかりです。一方、バッジをつけているだけで一体何が進んでいるのか?と揶揄されることが多 いのも事実です。SDGsにメリットはあるのか、企業価値は向上するのか、半信半疑になるのも頷けま す。SDGs経営は果たして経営者にとって強い味方なのでしょうか。
