昨今「売り手市場」と言われ新卒採用市場も優秀な学生の採用が困難な中、入社3年以内の新卒者の離職率が3割とその定着率にも課題が見られます。このような状況の下、会社と学生が就業体験等を通じ実際の相性を事前に確認できるインターンシップに注目が集まる一方、インターンと呼ばれるものの中には全く就業体験を伴わない取組みも混在していました。そこで、「就業体験を伴う質の高いインターンシップ」の普及を目指し、経団連や大学のトップらで構成される産学協議会により「学生のキャリア形成支援に係る産学協働の取組み」が整理され、2022年6月に関係各省での合意を経て、2023年度より運用されることとなりました。
キャッシュレス決済の普及や送金サービスの多様化が進む中で、2022年11月に労働基準法施行規則の一部を改正する省令が公布されました。今後、厚生労働大臣の指定を受けた資金移動業者の口座への資金移動による賃金支払い(以下賃金のデジタル払い)が可能となります。
中小企業に対して猶予されていた月60時間を超える時間外労働の割増賃金の引上げが、2023年4月1日から規模に関係なく全企業に適用されます。
2020年9月に経済産業省より「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会」の報告書、人材版伊藤レポートが発表され、人的資本に関する取り組みが注目されるようになりました。2022年5月には改訂版(2.0)が発表され、人的資本についてより具体的な課題を明確にしています。その中でも人事の役割について、このレポートで紹介されている「人材戦略に求められる5つの共通要素」から抜粋して概要を説明します。
新型コロナウィルス感染拡大をきっかけに多くの会社がテレワークを導入しました。テレワークの導入により、メンタルヘルスに良い影響がもたらされたとの報告がされています。一方で、長時間労働になる傾向、コミュニケーションの問題、仕事とプライベートの境界線、自宅勤務に対して家族の理解や協力の不足、生活リズムの乱れなど従来の働き方であまり報告されていなかったデメリットも聞こえるようになりました。雑誌「月間総務」のメンタルヘルスケアに関する調査では、テレワーク下では従来通りのメンタルヘルスケアでの対応は難しいと考える会社担当者が7割超との結果が報告されています。
民法の改正により2020年4月から債権の消滅時効は原則5年となりました。そして給与等の賃金債権についてはそれに合わせて5年となりました(労働基準法(以下「法」といいます。)第115条)が、「当分の間」は3年とされました(法第143条③)。いよいよ2022年からは時効が3年とされる賃金債権に関する紛争が顕在化してきます。これは、未払賃金の発生に気付かないままであると、潜在的なリスクが従来よりも大きくなるということを意味します。
より多くの人が、これまでよりも長い期間、多様な形で働く社会になることが見込まれる中、長期化する高齢期の経済基盤の充実を目的に年金制度の改正が行われました。 以下「短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大」を除いて、2022年4月1日より施行されています。
退職金制度について就業規則で定め、支給している会社も多いかと思いますが、労働者が会社に背くような行為をして懲戒解雇となった場合に退職金を不支給または減額することは可能でしょうか? 会社に背く行為をしたのだから不支給や減額は当たり前と思われるかもしれませんが、取り扱いには注意が必要です。
昨今、育児介護休業制度の拡充、副業・兼業の解禁や、定年延長、在宅勤務等、多様な働き方を長く続けられるよう社会インフラが整備されています。そのような中、短時間で働くシニア労働者への社会保障制度についても法改正が予定されています。社会保険制度の適用拡大が順次進められている一方、雇用保険制度についても2022年1月1日より「雇用保険マルチジョブホルダー制度」が新設されます。
2021年6月、国会にて改正育児介護休業法が成立しました。そのうち、2022年10月1日より施行されるものとして、男性が子の出生直後の時期に柔軟に育児休業を取得できる枠組みである「出生時育児休業」が創設されました。出生時育児休業がどういったものか、従来の育児休業とどういった点で異なるかを見ていきたいと思います。
2020年4月1日より改正女性活躍推進法が施行され、2022年(令和4年)4月1日から、一般事業主行動計画の策定・届出義務及び自社の女性活躍に関する情報公表の義務の対象が、常時雇用する労働者数301人以上の事業主から101人以上の事業主に拡大されます。
2020年の新型コロナウイルス感染拡大により、導入率の低い中小企業においてもテレワークが一気に増加しました。しかし、準備する間もなく始めたテレワークにおいて様々な課題が発生し、継続して実施する企業は減少傾向にあります。テレワークの推進、定着を図ることを目的として、厚生労働省が 2021年3月25日に「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」を公表しています。ガイドラインの項目も増え、内容もより具体的となり、一通り目を通すことは有用と思われます。ここでは課題とされている項目を一部紹介します。
2021年4月1日改正「高年齢者雇用安定法」が施行されました。これまでの「高年齢者雇用安定法」では65歳までの雇用確保を義務としていましたが、今後更に急速に少子高齢化が進行する事を見据え、改正後は65歳から70歳までの就業機会の確保を講じることを努力義務としています。
子の看護休暇・介護休暇は2017年1月1日より「半日単位」の取得が可能となっていましたが、法改正に伴い2021年1月1日より「時間単位」での取得が可能となりました。
働き方改革の一つとして副業・兼業を推奨する企業が増えていますが、複数の事業場で勤務する労働者については労働時間の管理に注意が必要です。2020年9 月に厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を改定し、副業・兼業の場合における労働時間の通算方法、簡便な労働時間管理の方法等について詳細な規定が示されました。
新型コロナウイルス感染症拡大(以下コロナ)に伴い、従業員の働き方や私生活はもとより、企業活動にも甚大な影響がもたらされています。社会・労働保険制度において講じられている特例措置の中で企業の実務に直結する事項を紹介します。
