新型コロナウイルスの世界的な流行により、多くの企業が海外出向者の一時帰国措置をとっています。日本に一時帰国した場合の海外出向者の給与に係る所得税の取り扱いについては、本文中に記載する規定が適用されるものと考えられます。
国税庁は、新型コロナウイルス感染症の影響により租税条約の規定の適用を受けるために必要な書類を、期限までに税務署に提出できない場合の取扱いを、「国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」に追加しました。
令和2年度税制改正により、国外中古建物の不動産所得に係る損益通算等の特例が創設されました。これまで国外の中古不動産を購入し、その収益を上回る減価償却費を計上することによって生じる不動産所得の損失を、給与所得等と損益通算することによって所得税を節税するスキームが多用されてきてきました。会計検査院は、「平成27年度決算検査報告」において、この節税スキームを問題視しており、これに呼応する形で国外中古建物の不動産所得の損失を、給与所得等から控除すること(損益通算)に制限が加えられました。
大手製薬会社の塩野義製薬(以下「S社」)が、100%子会社である英国子会社に対して行ったクロスボーダー型現物出資の適格性を巡り争われた訴訟について、東京地方裁判所は2020年3月11日、S社の主張を全面的に認める判決を下しました。
法定申告期限から5年間(偽りその他不正の場合は7年)経過すると、申告漏れが確認されても税務当局は税を課税することができません。令和2年度税制改正により、納税者が税務調査時の資料提供依頼に応じず、外国税務当局に情報交換要請が行われた場合は、現状の5年又は7年に関わらず、情報提供要請から3年間は更正・決定を可能とする国税通則法第71条の改正が行われました。
令和 2年度税制改正において、国際的な租税回避に利用されると指摘されていた、法人が外国子会 社株式等を取得した後、子会社から配当を非課税で受け取るとともに、配当により時価が下落した子 会社株式の譲渡等により譲渡損失を創出するスキームを規制する措置が設けられました。
新型コロナウイルスの世界的流行を受け、その感染拡大を防ぐため、各国で緊急事態宣言が発令されています。このような状況下において、日本企業が多く進出している、米国、ASEAN各国においても、雇用の確保、医療関係者の支援、経済活性化のためのさまざまな優遇税制措置を講じています。
2020年4月1日以後に開始する事業年度から、新たな移転価格算定方法としてDCF法の使用が認められます。 我が国のルールではDCF法の使用を必ずしも無形資産取引に限っていません(措置法施行令 39条の12第8項6号)が、DCF法以外の移転価格算定方法により適切にALPを算定できる場合にはDCFは 用いられないとしています。 DCF法導入以前から有形・無形の別なく幅広く移転価格課税はなされています。課税に困難が伴うと言われている無形資産取引に対しても、比較対象取引を必要としない算定方法である利益分割法 や、超過収益力の配分を検証するRPSMやTNMMを活用することで独立企業間価格は算定されていました。では、DCF法は、どの様な場面での活用を期待されているのでしょうか。
国内外の法人の代表者を務めていた個人が、「居住者」に該当するかどうかが争われた事案において、令和元年5月30日東京地裁 及び11月27日東京高裁 判決は、納税者の生活の本拠はシンガポールであり、日本の「非居住者」に該当すると判示しました。 国は、最高裁への上告及び上告受理申立てを断念したため、高裁判決は確定しました。
2019年11月、国税庁は「平成30事務年度の『相互協議の状況』について」を公表しました。今回は、相互協議の現状と、それに関連してBEPS防止装置実施条約(以下「BEPS条約」)の第6部(18条~28条)で定められている仲裁規定について紹介します。
