収益認識Report

第6回<後編> 主要論点をピックアップ 収益認識のポジション・ペーパー記載術

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~顧客に支払われる対価と委託販売契約等~
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本連載では、ポジション・ペーパーを12項目で定義してその記載例を解説してきた。後編では、特にその有効活用に重点を置いてきたが、ポジション・ペーパー活用のエッセンスは、ポジション・ペーパー12項目を使って、5つのステップで収益認識の会計処理を検討し、それと同時に財務報告リスクとそれを低減する内部統制を考察できることである(前編第6回、後編第1回、第2回)。

また、各論点単独ではなく、ポジション・ペーパーによって5つのステップで各論点を捉える視点や(後編第1回、第4回、第5回)、ポジション・ペーパーに記載した論点の比較により、各論点の理解を深める視点も重要である(後編第2回~第4回)。

後編最終回の本稿では、顧客に支払われる対価と委託販売契約等について、ポジション・ペーパーの記載例の様式にとらわれず、ポジション・ペーパー12項目によって、5つのステップで会計処理を検討し、それと同時に財務報告リスクと内部統制を検討する筋道を解説する。

また、本稿の論点を含め、様々な論点に影響を与える「支配」概念について、理解を深めるために多面的に分析する。